新型PSPの購入者アンケートから見えてくる、PSPの「泣きどころ」 | 忍之閻魔帳

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■PSP:「PSP-2000 ミント・グリーン

「かるッP」こと新型PSP投入以降、
DSに迫る勢いで好調なセールスを続けているPSP。
先日、SCEが発表した新型PSP購入者による
アンケート結果が非常に興味深かったので紹介してみる。

新型PSPの購入動機

1位:65%:薄い・軽い・小さい
2位:39%:デザイン・色が気に入った
3位:38%:音楽・動画などの多様性
4位:27%:欲しいソフトがあった
5位:21%:ワンセグ機能に魅力を感じた
6位:19%:ソニー製品だから
7位:14%:価格
8位:13%:TV出力できるようになったから


■PSP:「モンスターハンターポータブル 2nd G」

複数選択が可能な質問でありながら、
「欲しいソフトがあった」を購入理由として挙げているユーザーが
27%しか居なかったというのは驚き。
既に20タイトル以上のミリオンヒットを送り出しているDSに対し、
ミリオンを突破したタイトルが「モンスターハンターポータブル 2nd」の
1タイトルのみという、PSPの「泣きどころ」が鮮明に出た結果と言えよう。
(廉価版込みならば初代「モンスターハンターポータブル」もミリオン達成)
春商戦の最大の目玉として、SCEも万全のバックアップ体制を敷いている
「モンスターハンターポータブル 2nd G」は間違いなく売れるであろうが
ここからもうひと伸びするためには
「モンハン」以外のキラータイトルの登場が待たれる。

カラバリ別購入比率(男性/女性)

黒:82%/18%
白:83%/17%
銀:86%/14%
青:80%/20%
紫:74%/26%
桃:50%/50%


MyStylist
■PSP:「コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS スペシャルエディション」
ブラックリベリオン(UMDビデオ同梱版) CD「リフレインディスクII」付き

■PSP:「MyStylist マイスタイリスト(PSP専用カメラ同梱)」

旧型の購入者比率は全体の13%が女性ユーザーであったが、
新型投入以降は女性層の伸びが顕著になっている。
特に「フェリシアブルー」「ラベンダーパープル」「ローズピンク」の
淡色系でその傾向が強く、2月末に投入される新色が
「ミントグリーン」に決まった背景には
女性層獲得に注力したいというSCEの思惑が透けて見える。
「ミントグリーン」との同発タイトルである「MyStylist」も
手持ちの洋服や小物をカメラで撮影し、
毎朝のコーディネートの手助けをしようという完全な女性向けツール。

ただ、サードパーティの間では「PSP=男子中高校生が中心」という
考え方が強く、PS2とPSPで同時発売になる「コードギアス」などは
PSP版には男性向けのモードを、PS2版には女性向けのモードを
オリジナルモードとして収録している。

今回のアンケート結果で見えて来た
「キラータイトルの不足」「女性比率の少なさ」は
共に旧型発売時より指摘され続けて来たことで、
SCEもライト層獲得のために「カズオ」、女性層獲得のために
「福福の島」「LocoRoco」などを投入して来たのだが
今ひとつ効果は上がっていなかった。
しかし、新型投入で女性層が増加の傾向を見せ始めている今、
残る課題は「キラータイトル」のみである。

ご存知の方も多いと思うが、ハードがどれだけ売れようが、
ソフトが売れなければビジネスとして成立しないのがゲーム業界である。
商売としてうま味が少なければ、当然販売スペースも縮小される。
PSPが「美味しい商売をさせてもらえるハード」になるためには、
サードパーティがビッグタイトルを用意してくれるまで
じっと待つのではなく、SCE自らの手でミリオンヒットを出すぐらいの
意気込みでソフト開発に注力して欲しい。
ハード施策はもう充分。
新色も当分要らない。
必要なのは、やはり「ソフト」なのだ。