ただ怖がらせるだけで物語としての引きが弱い。映画「1408号室」、他 | 忍之閻魔帳

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▼ただ怖がらせるだけで物語としての引きが弱い。映画「1408号室」


(C)2007 The Weinstein Company, LLC. All rights reserved.

多数の作品が映画化されている巨匠・スティーヴン・キングの短編を
ジョン・キューザックの主演で映画化したのが「1408号室」である。
「グリーン・マイル」「ミスト」を抜き、キング原作の映画としては
史上最大のヒットを記録した本作は、いわゆる「曰く付き物件モノ」。
過去に宿泊した56名が全員亡くなっている高級ホテルの一室に宿泊した
オカルト作家の経験を描いている。
共演はサミュエル・L・ジャクソン。

怪奇現象ばかりを飯のネタにするオカルト作家でありながら
実は超常現象の類いは一切信じていないマイク(ジョン・キューザック)。
そんな彼の元に一通のポストカードが届けられた。
NYのドルフィン・ホテルから送られたそのカードには
たった一言「1408号室には泊まるな」とだけ書いてあった。
興味を持ったマイクはドルフィン・ホテルを訪ねてみたが、
支配人(サミュエル・L・ジャクソン)から宿泊を頑に拒まれる。
「客寄せのつもりで噂話を流しているわけではない。
 もうこれ以上、死体を片付けるのはごめんだ」
今まで扱ってきた胡散臭いネタとは違う空気を察知したマイクは
支配人を強引に口説き落とし、1408号室に泊まることになった。


サミュエル・L・ジャクソンが出てくるのは序盤だけで
物語の大半は、得体の知れないモノに翻弄される
ジョン・キューザックの一人芝居と言って良く、
たったひとりでこれほどの緊張感を生み出す力量には感服する。

しかし、怪奇現象の理由や正体を追求するでもなく
弄ばれるだけの時間が延々と続くため、
物語中盤あたりで息切れしてしまったのは否めない。
身も蓋もない言い方をすれば、この部屋は「呪怨」で言うところの
「伽椰子も俊雄も登場しない佐伯家」のようなもので
過去の悲劇を説明した上で”活躍”する伽倻子とは違い、
本作の悪霊(なのかどうかすら分からないが)達が
何をしたいのか、最後まではっきりしないため、
物語を追い続けるだけの引きが弱過ぎるのだ。
恐怖シーンを減らして、部屋の過去と主人公の周辺事情について
もう少し掘り下げるだけでも、印象は随分変わったのではないかと思う。

【紹介記事】絶望の先にあるもの。映画「ミスト」フランク・ダラボン

キング作品の映画化では、今年は「ミスト」という大傑作があったので
比較してしまったというのもあるかも知れない。
過度の期待を抱かなければそこそこ。


■BD:「アイデンティティー」
■DVD:「アイデンティティー」

ジョン・キューザック主演の隠れた名作といえばこちら。
激しい暴風雨のためにモーテルに閉じ込められた
11人の男女が次々に謎の死を遂げるサイコ・スリラー。
練り込まれたシナリオと、あっと驚くエンディングは未だに鮮明に覚えている。
日本での知名度は低いが、完成度は非常に高いので未見ならば是非。
昨年BD版が、今年9月にはノーマルDVDで廉価版が発売されている。

▼米サイトが選ぶ「8ビットゲームソフト トップ10」



1位 「Super Mario Bros. 3」(スーパーマリオブラザーズ3) 任天堂
2位 「The Legend of Zelda」(ゼルダの伝説) 任天堂
3位 「Contra」(魂斗羅) コナミ
4位 「Mega Man 2」(ロックマン2 Dr.ワイリーの謎) カプコン
5位 「Mike Tyson's Punch-Out!!」(マイクタイソン・パンチアウト!!) 任天堂
6位 「Tecmo Super Bowl」(テクモ スーパーボウル) テクモ
7位 「Dragon Warrior IV」(ドラゴンクエストIV 導かれし者たち) エニックス
8位 「Shinobi」(忍-SHINOBI-) セガ
9位 「Castlevania III: Dracula's Curse」(悪魔城伝説) コナミ
10位 「River City Ransom」(ダウンタウン熱血物語) テクノスジャパン

おぉ、「マリオ」は「3」なのだな。
「魂斗羅」や「テクモスーパーボウル」が上位に食い込むあたりが
いかにもアメリカンなランキングでなかなか楽しい。

▼Xbox360「メテオスウォーズ」明日10日より配信開始


■Xbox360:「マイクロソフト ポイント カード:3500」
■Xbox360:「プレミアムゴールドパック Bomberman Live付き」

Xbox Liveアーケードにて明日より配信開始。価格は800MSP。

Wiiの「Dr.MARIO & 細菌撲滅」は時折思い出したように
通信対戦をしているのだが、継続してプレイしていないので腕が鈍りまくり
スコアがどんどん下落中。ついに6000割れ目前になってしまった。
一時は7000に迫っていたというのに、嗚呼。
DSでのタッチペンを使った操作がパッドでどう変化するのか
早くプレイしてみたい。

▼シガニー・ウィーバーが60歳にして「エイリアン」に復帰か?


■BD:「バンテージ・ポイント」
■DVD:「バンテージ・ポイント」

【紹介記事】「24」の劇場版が待ちきれない方に。映画「バンテージ・ポイント」

「エイリアン4」まで主役のエレン・リプリーを演じたウィーバーはかねてより、
「エイリアンVS.プレデター」と続編「AVP2」について、
「ひたすらクリーチャーだけを見せ物にして過剰露出した次元の低い作品」と
苦言を呈しているが、このほど彼女自身が米MTVの取材に答え、
第1作の監督リドリー・スコットと再タッグを組んで、
新たな「エイリアン」シリーズを構想中であることを明かした。


私は「エイリアンVS.プレデター」「AVP2」は
シガニー・ウィーバーの「エイリアン」とは別物と考えていて
これは「エイリアン」シリーズのファンならば一致した意見ではないかと思う。
「13日の金曜日」シリーズが好きでも「フレディ VS ジェイソン」は
また別の位置付け、というのに近い。

1988年の「愛は霧のかなたに」と「ワーキングガール」の2作品で
オスカーの主演&助演にWノミネートという快挙を成し遂げたのを頂点に、
一時は表舞台から遠ざかっていたシガニー・ウィーバーだが、
2008年は「バンテージ・ポイント」 「僕らのミライへ逆回転」と、
話題作に立て続けに出演し、健在ぶりをアピールしている。

シガニー・ウィーバーのもうひとつの代表作である
「ゴースト・バスターズ」にも何やら動きがある模様。
25周年を迎える来年、アタリよりPC、PS3、PS2、Xbox360、Wii、DSにて
「ゴーストバスターズ:ザ・ビデオ・ゲーム」が発売予定。(ただし日本は未定)

▼今日の「こんなモノが売れていた」

前日にご注文をいただいた商品の中から、存在自体知らなかったモノや
欲しくなったモノなど、ツボにハマった商品をピックアップしてみる。
本日はこちら。


■Book:「蟲師 10/漆原友紀」
■BD:「蟲師 二十六譚 Blu-ray BOX」(2009年3月27日発売)

いわゆる連載モノで、きっちり最後まで買い揃えたコミックスは久しぶり。
早いペースで巻を重ねてきた作品ではなかったので、
忘れた頃に電話をかけてくる旧友のような距離感で付き合って来たのだが
この10巻をもって完結となった。
ふらりと立ち寄った場所、そこで出会った人々の、
心の風通しを良くしながら旅を続ける「蟲師」の物語は、
特別大きなイベントが起こるわけでも、ギンコの身に何かが起こるわけでもなく、
いつものように淡々と終わっていった。
これ以上ない、最良の終わり方だったのではないかと思う。
ブルーレイ版の発売が楽しみ。




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