父の心、息子の心。映画「イエスタデイズ」、他 | 忍之閻魔帳

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ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

▼Wii「デッドライジング ゾンビのいけにえ」2009年2月19日発売決定


■Wii:「デッドライジング ゾンビのいけにえ」

Xbox360用ソフトの中でも高い人気を誇る
「デッドライジング」が「ゾンビのいけにえ」なる
B級臭い(ホラーの場合これは褒め言葉)サブタイトルをつけてWiiで登場。
発売日は2009年2月19日。Amazonでも早速予約が開始されている。


■TouTube:「デッドライジング ゾンビのいけにえ プロモ動画」

東京ゲームショウでプレイさせていただいたのだが、
360版をプレイ済みであることや、PS3とXbox360で発売予定の
「バイオハザード5」をプレイした直後だったこともあり、
グラフィック面での見劣りが想像以上に気になった。
Wiiならではのオリジナル要素はあるものの
「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」のような
全くの別ジャンルにはなっていないため、360版との比較は避けられず、
デパートを埋め尽くしていたゾンビの群れが減ってしまったことで
肝であった恐怖感が大幅に軽減されてしまったように感じた。
ハード特性が全く異なるため、ターゲットは360版とあまり被らないであろうし、
Wii版が初プレイとなる方ならば、さほど気にならないのかも知れない。

▼西洋ゲームの日本輸出に見る“太平洋の壁”


■PS3:「グランド・セフト・オートIV」(Z指定)
■Xbox360:「グランド・セフト・オートIV」(Z指定)
■Book:「グランド・セフト・オート4 オフィシャルガイド Xbox360&PS3両対応!」

日本コンテンツの北米進出は容易ではない。
邦画は言葉と文化の壁に苦しみ、アニメは北米ファンたちの
違法ダウンロードによる正式流通の圧迫に苦しんでいる。
こうした中、ゲーム業界では、米国側が日本進出にあたり同じ試練を味わっているようだ。
その筆頭が、大人気ゲーム・シリーズ「グランド・セフト・オート」の発売元である
ロックスター・ゲームズだ。2004年の「グランド・セフト・オート:サンアンドレアス」は、
全世界で2220万枚を売り上げたにもかかわらず、日本での売り上げは2%にも満たない。
2002年の「グランド・セフト・オート:バイスシティ」も
日本における売り上げシェアは4%以下だった。


全文はリンク先にて。
1995年にSCEが「洋ゲーやろうぜ!」と呼び掛けてから13年、
いくつかのヒットタイトルも生まれ、リリース数は増加したものの
まだまだ海外市場との温度差は大きい。
海外では大ヒットを連発しつつも、日本からは撤退してしまったメーカーもあった。
実際、こんな話も聞いたことがある。

「北米で100万本売れているソフトを日本で5万本売るために
 無駄な費用をかけるぐらいなら、北米での売り上げを100万本から
 110万本に増やす努力をした方が遥かに効率がいい」

ロックスターのように、何としても日本で大ヒットを出したいと願うメーカーもあれば
さっさと見切りをつけて足下を強化するメーカーもある。
果たして、洋ゲーが日本で巨大な市場を形成する日は来るのであろうか。

▼「レッドクリフ」V2、「プリキュア」大健闘

レッドクリフ キューピー
■PS1+Book:「カプコン ゲームブックス 天地を喰らうII 赤壁の戦い」

1位(1):レッドクリフ PartI(2週目)
2位(-):Yes!プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ(1週目)
3位(2):容疑者Xの献身(6週目)
4位(4):ハンサム★スーツ(2週目)
5位(3):まぼろしの邪馬台国(2週目)
6位(-):X-ファイル:真実を求めて(1週目)
7位(6):ホームレス中学生(3週目)
8位(5):イーグルアイ(4週目)
9位(7):センター・オブ・ジ・アース(3週目)
10位(7):P.S.アイラブユー(4週目)

本年度公開の洋画で最高のスタートを切った「レッドクリフ」がV2を獲得。
「三国志」に興味のない層をも巻き込んで大ヒット中。
「2」の前売り券の販売も非常に好調なようで、
キューピーとのコラボレーションによく特製人形はプレミア化が進んでいる。
ちなみに、前売り特典は第4弾までを予定しており、
12月にはポストカードセット付きが、1月、3月には別キャラクターの
キューピー人形付きがそれぞれ5000個ずつ限定発売される。
ちなみに、先週紹介した「天地を喰らうII 赤壁の戦い」も想像以上の人気ぶり。

★公開中の作品紹介一覧

【紹介記事】101分間の飛び出す絵本。映画「崖の上のポニョ」宮崎駿
【紹介記事】見た目はソックリ、中身はハリボテ。映画「20世紀少年」
【紹介記事】大人の本気が子供の無邪気を爆発させる。映画「パコと魔法の絵本」
【紹介記事】エピソードを絞った方が良かったのでは。映画「おろち」
【紹介記事】次世代一歩手前の演出と、旧世代の骨組み。映画「ウォンテッド」
【紹介記事】一人の男の「修復」と「再生」の物語。映画「おくりびと」
【紹介記事】クセのある原作から一般向けの人間ドラマに。映画「イキガミ」
【紹介記事】「ダークナイト」と双璧を成すアメコミ映画の代表格。映画「アイアンマン」
【紹介記事】上質のハーレクインロマンス。映画「最後の初恋」
【紹介記事】火花散らない対決と、役者・福山雅治の限界。映画「容疑者Xの献身」
【紹介記事】柔らかなタッチの裏に隠されたホロ苦さ。映画「グーグーだって猫である」
【紹介記事】黒沢清監督の新境地。映画「トウキョウソナタ」
【紹介記事】SFとしては既に古典の部類。映画「イーグル・アイ」
【紹介記事】それが「妹」だったから。映画「ブーリン家の姉妹」
【紹介記事】ロブ・ゾンビのホラー愛が炸裂した傑作リメイク。映画「ハロウィン」
【紹介記事】私にも1着下さい。映画「ハンサム★スーツ」
【紹介記事】親子揃っての鑑賞をお勧め。「ブタがいた教室」
【紹介記事】ゲームファン、女性ファンも安心の入門編的大作。映画「レッドクリフ」
【紹介記事】父の心、息子の心。映画「イエスタデイズ」

▼父の心、息子の心。映画「イエスタデイズ」

イエスタデイズ
(C)2008 YESTERDAYS FILM PARTNERS

今週は「イエスタデイズ」という映画を紹介。
本多孝好の同名短編に、映画オリジナルの登場人物を加えて映画化したもの。
主演は「監査法人」「イキガミ」の塚本高史、
共演には「パコと魔法の絵本」の國村隼、「魂萌え!」の風吹ジュン。
監督は、スガシカオなどのPVを手掛け、本作が長編デビューとなる窪田崇。

事業拡大の為なら手段を選ばない父親に嫌気がさし、
3年前に家を飛び出した聡史(塚本)の元に、父の昭彦(國村)から電報が届いた。

「癌を患い余命わずか。至急会いたい」

海辺のホスピスを訪れた聡史を待っていたのは、ベッドに横たわる昭彦の姿だった。
昭彦は死ぬ前にどうしても済ませておきたいことがあると言う。
自分には母親(風吹ジュン)と結婚する前に付き合っていた女性がおり、
その女性との間に子供(性別は不明)がひとりいるらしい。
遺産分配をしたいが行方が分からないので、
彼女を探し出して連絡を取って欲しい、と。
突然の呼びつけと身勝手な言い分に腹を立てた聡史は、
そんな頼みは聞けないと一度は突っぱねる。
しかし、余命わずかな父のことを思うと無下にも出来ず、しぶしぶ引き受けることにした。
唯一の手がかりであるスケッチブックを片手に、聡史の捜索が始まった。


父親への反抗心が凝り固まったまま成人した息子が、
父の過去を旅することで、今まで見えていなかった父の人生を少しずつ知っていく。
父の夢や、父の恋、母との過去を知ることで、徐々に深まっていく理解。
父の心情を分かった上での、恋人の覚悟と、母親の覚悟。
過去へ旅する道中で生まれたほのかな恋心は、
まさに自分が「父の子」であり、「似た者同士」である、という証だ。
私が本年度のNo.1邦画だと思っている「歩いても 歩いても」
広告コピーは、「人生は、いつもちょっとだけ間にあわない」だった。
この映画の聡史は、幸運にもギリギリで間に合った。
結果は哀しいものであっても、
ギリギリで間に合うか、間に合わないかでその後の人生は大きく変わる。
「大丈夫だ」と聡史の肩を抱く昭彦の満足げな表情に、涙せずにはいられなかった。
タイムリープに関しては突っ込みどころは多いものの、かなりお勧め。

唯一の難点は、ボカしを多用し過ぎということ。
5分ほどのPVならば効果的でも、ここまで頻繁に使われると
小手先感が出て、せっかくの感動シーンも嘘臭く見えてしまう。
役者は皆良い演技をしているのだから、もっと真っ直ぐ撮って欲しかった。
監督の今後に期待大。


■YouTube:「イエスタデイズ 大切な贈りもの/榎本くるみ PV」
■CD:「イエスタデイズ 大切な贈りもの/榎本くるみ」

主題歌は榎本くるみの歌う「イエスタデイズ 大切な贈りもの」。
映画に合わせて書き下ろされただけあり、
エンドロールでは歌詞付きで流れる。
PVは、映画の出演者が登場するだけでなく
「映画のその後」が描かれるという非常に贅沢な作り。




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